多汗症について
多汗症は、必要以上に汗が出ることで、日常生活に支障をきたす病気です。
「わきの汗じみで着る服が限られる」「手汗で書類やノートがぬれる」「足の汗で靴下がぬれる」など、学校や仕事、日常生活でさまざまな困りごとが生じます。
多汗症の種類と原因
わき・手のひら・足の裏・頭や顔など、体の一部に汗が多く出るものを「局所性多汗症」といいます。このうち、原因となる病気や薬などが明らかでないものを「原発性局所多汗症」と呼びます。暑さや緊張、ストレスによって汗が増えることはありますが、精神的な原因だけで起こる病気ではありません。
一方、ほかの病気や薬の影響で汗が増えるものを「二次性多汗症」といいます。多汗症の治療を始める前には、甲状腺などの病気や服用中の薬が原因となっていないかを確認する必要があります。
診察では、症状が始まった時期、汗が出る部位、睡眠中の発汗、ほかの症状、服用中の薬などを確認します。急に汗が増えた場合や、全身の発汗・寝汗が目立つ場合は、診察時にお伝えください。必要に応じて血液検査や、他の診療科での詳しい検査をご案内します。
原因となる病気が疑われる場合は、汗を抑える薬の処方よりも、原因の確認やその病気の治療を優先することがあります。
診断と治療の選び方
汗の量だけでなく、日常生活にどの程度支障が出ているかを確認します。重症度の評価には、汗による困り具合を4段階で確認する「HDSS」という指標も用います。
汗の出る部位や重症度、年齢、持病、これまでの治療効果などを踏まえて、治療方法を選びます。
お子さまの多汗症について
多汗症は、小学生や思春期のお子さまからも相談の多い症状です。
手汗でノートがぬれる、わきの汗じみが気になるなど、学校生活に影響することもあります。
多汗症の治療薬には、小児での安全性が十分に確認されていないものがあり、年齢によって使用できる薬が限られます。
症状があっても、大人と同じ薬を使用できるわけではありません。
年齢や汗の出る部位によっては、薬による治療が難しい場合があります。
受診されても必ず薬を処方できるわけではありませんので、あらかじめご了承ください。
当院で行って”いる”治療
外用薬による治療(保険診療)
わき・手のひらの原発性多汗症に対して、汗を出す神経の働きを抑える外用薬を使用します。治療する部位によって使用する薬が異なり、年齢や持病などを確認したうえで処方します。
内服薬による治療
症状や外用薬の効果などに応じて、汗を抑える飲み薬を検討します。口の渇きや便秘、尿が出にくくなるなどの副作用があり、年齢や持病、服用中の薬によっては使用できない場合があります。
わきのボツリヌス毒素注射(自費診療)
わきに薬剤を注射し、汗を出す神経の働きを抑える治療です。外用薬などで十分な効果が得られない場合などに検討します。効果は永続的ではなく、注射時の痛みや内出血などが生じることがあります。
当院では、多汗症に対するボツリヌス毒素注射は、わきのみを対象とした自費診療で行っています。保険診療での注射治療は行っていません。
当院では行って”いない”治療
以下の治療は、当院では行っていません。
- 塩化アルミニウムによる外用治療
- イオントフォレーシス(水を介して弱い電流を流す治療)
- 手術(交感神経遮断術など)
汗による困りごとがある方は、ご相談ください
多汗症は、「これくらいで医療機関に行っていいのだろうか」、「恥ずかしい」といったお気持ちから、一人で抱え込んでしまいがちな症状です。 しかし、適切な診断や治療を行うことで、日々の生活のストレスやご負担を大きく軽減できる可能性があります。
当院では、患者様のお悩みやライフスタイル、お体の状態に合わせた治療法をご提案しております。
汗に関するお困りごとがございましたら、どうぞ我慢なさらず、お気軽にご相談ください。
無理な勧誘等は一切ございません。ご安心ください。



































