ウイルス性イボについて
ウイルス性イボとは、ヒトパピローマウイルスという病原体によっておこる感染症です。
一般的に手指や足裏に出来る場合が多いですが、全身のどこにでも発生します。ウイルス性イボは病原体が目に見えないほどの小さな皮膚の傷から侵入し、数週間~数年間の潜伏期間を経て、目に見えるような大きさに成長して発生します。症状は、ぼつぼつと皮膚が盛り上がって徐々に大きくなり、他の皮膚に伝染してイボの数が増えることがありますが、通常、痒みや痛みなどの症状はありません。しかし、足裏に出来て盛り上がりが強い場合には、たこ・魚の目と同じように押すと痛みがある場合があります。
主な治療は、液体窒素を使った「冷凍凝固療法」や、角質をふやかして剥がすテープの「スピール膏」です。色んな治療法がありますが、まだ「これが一番」と言える治療法はありません。イボの種類、出来ている場所、それまでの治療歴や、合併している病気などが治療の効果に影響するので、患者さんごとにその時点で最も適していると思われる治療法を選びます。治療しないと数が増え、治療が難しくなる場合があります。中には完治までに半年以上かかる場合もあります。